債券及び債券ETFについて | やまブログ 米国株投資をしよう

債券及び債券ETFへの投資について

やまブログへようこそ。
今回は、債券及び債券ETFへの投資について書いていきたいと思います。

米国市場で取引できるETFは株式ETFだけではなく、債券ETFや金ETFといったものがあります。

よく、「卵を一つのカゴに盛るな」ということを言われたりしますが、株式であれば、一つの銘柄だけであったり、一つの業種に集中して投資していると何かが起こった時の資産に与える影響が大きいので、銘柄を分けましょう、業種を分けましょうという分散投資の必要性を表現したものです。

しかし、株式投資において、銘柄を分けたり業種を分けたりすることでリスク分散出来てもう安心・・・していたところに来るのがコロナショックのような暴落です。

この場合、株式市場全体が落ちてしまうので、銘柄や業種を分散しても程度の差はあれ、同じように落ちて行ってしまいます。
落ちていく中でもがいても、大半はどうしようもできない状態になってしまうので、落ち着くまでじっと見守るしかありません。

しかし、株式以外の資産を持つという手を打っておけば、株式とは違う動きをするので、幾分かは分散の効果により資産を守ることが出来ますね。

債券もその一つです。

債券の特徴

そもそも、債券とは何ぞやということですが、
「国や地方公共団体、企業などが、資金を投資家などから借り入れるために発行する有価証券の一種」です。
借金した代わりに発行される、借用書のようなものです。
借用書ですので、利率や利払日(利子が支払われる日)、償還日(元本を返してくれる日)が発行ごとに決められており、投資家は、利払日ごとに利子を受け取ったり、満期になったら元本を返済されたりします。

債権の特徴としては、
・購入時に決められている内容にて「利子の金額が決まっている」ので、得られる収益の見込みが立つ。
・満期になったら額面金額が戻ってくることになっているので安心感がある。
・満期になる前に途中換金することも可能。その場合は金融情勢や需要と供給の関係により価格が変動する。
という点があります。

購入時に利子の金額が決まっているので、得られる収益の見込みは立ちやすいのですが、国などの信頼性が非常に高いところから発行される債券と何が何だかよくわからない会社の債券とでは、当然同じ利率になる訳はありません。通常は信頼性が高ければ高いほど利率は低くなりますし(低くても投資家が買ってくれる)、信頼性が低ければ低いほど利率は高くなります(高くしないと投資家が買ってくれない)。
つまり、信頼性が高くて利率が高いというようなおいしい話は無いということです。

債券ETFの特徴

それでは、上記の債券ではなくて債券ETFというものがなぜ存在するのかということについて、書いていきます。

存在する理由はずばり、分散投資のためです。

日本の国債だけを買うということだと、一点集中投資となっているため、不幸にも日本がなんやかんやあった場合の資産に与える影響が大きくなってしまいます。

一方、債券ETFは商品によりますが、一本持っておくと、国債・社債等に幅広く投資出来るようになっています。

米国債券ETFの代表的なものである「AGG」を例に挙げてみますと、
・内訳は、米国政府機関債が69%、以下、社債(26%)、外国政府債(3%)、モーゲージ担保債務証書(1.4%)、地方債(0.7%)
・格付は、Aaaが72.2%で、以下Aa(2.8%)、A(10.7%)、Baa(12.8%)
ということで、分散されている上、格付もかなり高いものが組み入れられており、「ガチガチ」な債券ETFとなっています。

これらの債券を個別に買っていくというのは、金額面でもその他の面でもいろいろとハードルが高いですが、債券ETFであれば市場を通じて手ごろな価格で購入することが出来ます。
(この点は、株式ETFと同じですね)

債券ETFの価格変動要因

債券ETFに組み込まれている債券は、すでに売り出されているものを途中から買う形になるので、その時の金融情勢や需要と供給の関係により価格が変動することから、それによりETF自体の価格も変動します。

債券ETFの価格が変動する要因は、金利です。
債券自体が金利の動きに影響されますので、債券ETFも影響をうけます。

・市場金利が上がる
 →債券の価格が下がる

・市場金利が下がる
 →債券の価格が上がる

債券は発行された時に利回りが決まっているので、市場金利が上がった場合は、上がったベースで発行された債券の方が当然魅力がある訳ですから、もともと持ってる債券を同じ価格で買い取ってもらうことが出来ないので、売ることになった場合は価格を下げざるを得ない状況になります。
逆に、市場金利が下がった場合は、もともと持っている債券の方が利回りが良いので、価格が上がっても売ることが出来るということです。

株式も金利の影響を受けますが、債券の方がより直接的に受けるかなというところです。
但し、金利は動きがかなり緩やかなので、債券の価格の動きも株式と比べて緩やかな傾向があります。

債券ETFの資産運用に組み入れるメリット・デメリット

メリット

・暴落時の回復が早い
→性質上、株式よりも緩やかな動きをするものなので、株式が暴落しても債券ETFは落ちる幅が比較的小さく、回復までの時間も比較的短いです。

・毎月分配金が入る
→通常、「毎月分配金」というのは、危険ワードの一つですが(あとは、「新築ワンルームマンション投資」とか他にもいろいろありますが)、債券ETFにおける毎月分配金は元本を取り崩したものではなくて、誰かから支払われた利息から分配されるものなので、問題ありません。
そもそもETFからの分配金は元本を取り崩したものから支払うのはダメということになっているので、その点は安心ではあります。

但し、金額は正直言って少ないです。ほんのちょっとしたお小遣いみたいなものです。

デメリット

・価格の爆発的な伸びは期待できない
→株式と比べて、価格の動きが緩やかであるということは、暴落時の下げのダメージが比較的少ないということですが、一方で株式の暴騰時のようなドカーンという伸びは期待できないということです。

・利回りが低い
→分配金の利回りはせいぜい2%(税引前)が良いところです。税引後だと1.5%くらいですかね。
 まぁ、そんなものだと割り切った方が良いです。
 中にはもう少し利回りが高いものも無くはないですが、中身を見てみると、ジャンク債(格付が低い=信用が低い)を多く組み込んでいるものだったりします。
 同じお金を貸すのであっても、信用が高い人と低い人であれば、高い人は低い利子でも良いですが、低い人であればそれ相応の利子をつけるというのは、世の常ではないかと思います。
 利回りを取りに行くのであれば、信用が低いものを集めたリスク高めの債券ETFではなくて、普通に株式ETFで良いのではないかと思いますが・・・個人の意見です。

・為替リスクがある
→米国に限らず、外国の金融商品に投資するのであれば当たり前ですが、為替リスクがあります。
 長期で持つということであれば、それ程気にすることでもないかと思わなくもないですが、リスクはあるということは頭に入れておきましょう。

・元本保証されているものではない
→債券ETFは、その他のETFと同じく市場に上場されている金融商品ですので、価格が比較的緩やかではありますが、上がったり下がったりはしますので、元本保証されているものではないということは頭に入れておきましょう。

結論:リスク分散の選択肢の一つとしてよろしいかと思います。

債券及び債券ETFは、比較的守りを重視した金融商品ですので、資産運用にあたって守りの要素も取り入れたい方にとっては、リスク分散の選択肢の一つとしてよろしいかと思います。

私個人は、現状、リスクを取って資産を増やしていきたい段階ですので、今のところ債券ETFは買っていませんが、後々守りの段階に入ってきたら、債券ETFを買うことも検討していきたいと考えています。

長くなりましたので、今回はここまでとします。
それでは。

投資は個人の責任でお願いします。
自分のお金のことですので、しっかり勉強して経験を積みましょう。

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